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契約不適合責任
カテゴリ:不動産売却動画  / 投稿日付:2023/02/06 14:04



契約不適合責任と瑕疵担保責任の違いは?



瑕疵担保責任はよく聞くんですが、契約不適合責任とは何ですか?



はい、まず「瑕疵」とは欠陥・不具合という意味ですが、不動産取引においては、購入段階では気付かず、実際に住み始めてから発見されるような欠陥や不具合のことを指します。

そのため、「隠れた瑕疵」とも呼ばれています。

売買後に売主が知らなかった瑕疵が発見された場合に、売主が責任を負う範囲や対応する期間を定めたものを「瑕疵担保責任」といいますが、2020年4月1日から法改正により「契約不適合責任」に変わりました。



瑕疵担保責任と契約不適合責任の違いは何ですか?



瑕疵担保責任と契約不適合責任の大きな違いとしては瑕疵担保責任では買主が請求できるのは「契約解除」と「損害賠償」の2つだけだったのに対し、契約不適合責任では「追完請求」「代金減額請求」「催告解除」「無催告解除」「損害賠償請求」の5つが請求できるようになったことが挙げられます。



その5つ請求ってどのような請求なのですか?



まず一つ目の追完請求とは、契約内容と異なっている部分を、買主が契約通りにするよう請求することです。

民法改正前は、まずは「買主が瑕疵を知らなかった」ことを証明する必要がありましたが、契約不適合責任では契約内容と合っているかいないかが問題になるため、買主は請求しやすくなりました。

なお、契約内容と異なるものを売った場合、売主は落ち度がなくても追完請求されます。



買主が請求できるかどうかがより分かりやすくなったんですね!



そうですね。

次に二つ目の代金減額請求とは追完請求の修補を請求しても売主が修理をしないとき、あるいは修理が不能であるときに認められる権利です。

あくまでも追完請求がメインの請求であり、それが駄目な場合には代金減額請求ができます。

ただし、明らかに直せないもの、履行の追完が不能であるときは、買主は直ちに代金の減額請求をすることが定められています。

そして三つ目の催告解除は追完請求をしたにも関わらず、売主がそれに応じない場合に買主が催告して解除できる権利です。

売主が追完請求に応じない場合、買主は「代金減額請求」と「催告解除」の2つの選択肢を持っていることになります。

契約解除された場合、売主は買主に売買代金を返還しなければなりません。



買主が売主に対して取れる選択が増えたんですね!



そうですね。

次に四つ目の無催告解除は、契約不適合により「契約の目的を達しないとき」に行うことができます。

逆にいえば、若干の不具合程度で契約の目的が達成できる場合は無催告解除は認められないということになります。

最後に五つ目の損害賠償請求は契約不適合があった場合、買主は損害賠償請求をする権利が認められています。

民法改正後、売主に落ち度や過失がない場合は、売主は損害賠償義務を免れるということが明文化されました。



買主は請求できることが増え、売主は責任が増えたんですね。



はいそうですね。

また追完請求でもお話ししたように瑕疵担保責任ではそもそも論として瑕疵かどうかを問うだけで大変な手間でしたが、契約不適合責任であれば契約内容と一致しているかどうかがポイントになるので、問題の有無をはっきりさせやすくなりました。

しかし一方で、不動産の不具合等が契約内容に記載されているならば、その不具合について契約不適合を問うことはできません。

そのため、しっかりと契約内容を吟味する必要があります。

また「瑕疵担保責任」と同じで、契約不適合責任も任意規定なので、実際の契約書の内容がどうなっているかが非常に重要になりますので、いざ売る時、買う時はしっかりと契約書を確認する事が大事です。



売る場合も買う場合もしっかりと売買契約書を確認するのが大事ということですね!



はい、そうですね。
わからないことがあれば営業担当者へしっかりヒアリングしましょう。


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